杣径
ソマミチ
Holzwege

2003.11.11−12.7
静岡NEWART 「私の居場所」展
静岡県立美術館 エントランス

高さ5m 直径3m の円筒形の蚊帳。
内側の直径1mの円に135本のビーズを垂らす
足元から照らす光 微かに蚊帳に写る影 うっすら見える外の景色


 杣径

街の中心に真直ぐ道が伸びている。
道沿いには大きな欅が並んでいて
その先には静かな杜があった。
私達はふらふらとそのまっすぐな道を進んだ。
それまで会話という手段により成り立っていた
思考の回路は一度中断される。
賽銭を投げ 手を2回叩き 
手のひらを合わせて 目を閉じる
その自然に行われる儀式のような作法により
それぞれが孤独で心地いい祝福された場所を知る

われわれは堂々めぐりを遂行しなければならない。(中略)
この道に足を踏み入れることは強さなのであり、
そして思索が手仕事であるとすれば
この道にとどまることは思索の祝福なのである。
(M.ハイデッガ「杣径」より)


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